天気予報

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ

geotargeting

カテゴリー「経済・政治・国際」の54件の記事

玉音放送の原盤公開を受けて放送された「週刊ニュース深読み」を視聴して

今日は、終戦の玉音放送のレコードの原盤の音源が宮内庁から公開されたこともあり、朝のNHKの「週刊ニュース深読み」で、10代、20代、30代、40代、50代、60代、70代以降というくくりでゲストが呼ばれ、終戦時の日本について話していたので、視聴しました。

が、正直言って、内容については変な断定口調を70代以降代表の田原総一朗さん、50代代表の歴史学者の古川隆久さんがしているので、ビックリしていました。

以下、会話内容の書き起こしです。

田原さん「軍というのはね、国民を守るという意識は全く無い。」 小野さん「でも軍に入る人は家族やふるさとを守るために入るんじゃ無いんですか?」 田原さん「ふるさとや家族を守る為じゃないんですよ。それが証拠に戦後サイパン島とか、それから或いは硫黄島とか、それとか沖縄とか、全部玉砕しているんですよ。つまり、軍は戦えるときは戦うと。戦えなくなるまで戦うと。戦えなくなるって言うのはみんな死んじゃうってこと。」

古川さん「なんでそんなことになっているかって言うと、田原先生はよーくわかっていると思いますが、戦前の日本の軍隊っていうのは、そもそも天皇のための軍隊っていう位置付けになっているんですね。あの、軍人勅諭で。あと戦前の日本は国家が無ければ人が生きられないっていう(多分後に続く言葉からすると、人が生きるために国家がなければいけないの誤りか?)人のための国家では無く、国家が無いと人が生きられないからまず国家を守ろうというのが前提で、そのためなら個人が犠牲になっていいというのが、政治家の普通の考えで・・・」

柳沢さん「それがだから昔は、田原さんよくご存知だと思うけど、学校の教育の中でそう教え込まれてきたんでしょ。日本の教育の中でそう教え込まれてきたんでしょ。」

田原さん「僕らが小学生の時に、将来の選択肢は2つしかない。陸軍に入るか、海軍に入るか。軍人になるしか無いのよ。」

古市さん「(前略)でもこの実際、終戦に至るまでは官僚たちやおじさんたちの変なプライドのせめぎ合いとかで終戦がここまで遅れたっていうのとかもあると思うんですね。でも実はその姿って現在の国立競技場の問題とかの官僚や政治家たちのゴタゴタとそんなに変わらないのかなって気がしてる」

田原さん「(大意)軍は負けを認めないけど、政府が負けを認めるときに何を守ろうとするか?それは国体、すなわち天皇だ。」

古川さん「まあ、一番広い意味では国体とは一般的には国の形のことですが、日本だと全てを超越した絶対的な天皇が代々日本を支配してきた日本ていう意味もあって、だからここでどうしてもやめたくないって言っている人たちの理由の一つは、あのそれが断ち切られちゃうと、今まで自分たちが生きてきた意味が無いと。」

田原さん「軍は最後の一兵まで戦うと、つまり玉砕をやると。それに対して政府は国体を守ると言った。で、天皇の聖断、天皇の判断を待つと。天皇が唯一、国民の生命を守るべきだと。天皇が玉音放送をしたのは、これ以上国民が死んだら大変だと。国民の生命を守ると言うことで戦争を止めたんですよ。」

古川さん「つまり軍から見ると、天皇っていうのは誰にも頭を下げない、冠たる天皇だからこそ付いてきて、まあそれのために戦っていたというプライドで来ているわけですね。天皇が頭を下げちゃうってことになると、現実の天皇は天皇じゃ無い。だからクーデターで最初は監禁しちゃおうという計画になって、レコード盤を奪取しちゃう訳ですね。」

田原さん「結局ね、陸軍大臣阿南っていう陸軍大臣が、軍は戦うと、徹底的に。で、軍は徹底的に戦うってこともわかるわけね、陸軍大臣は。だけど天皇が戦争を止めようと言っていることもわかる。それで結局自分が自殺をして、クーデターを抑えるわけね。」


まず現在81歳の方(ここで言うと田原さん)と言うと、開戦時あたりに小学校(当時は国民学校初等科)に入学し、4〜5年生くらいで終戦を迎え、180度違う教育を小学校生活の中で経験するという世代です。そりゃあ、混乱もするし、国に対しての不信感も芽生えると思いますが、自分より上の世代にどんな逡巡があってその行動となったかを考えずに、自分の印象をもって戦前を語るところがあると思います。そしてそれは、時としてミスリードに繋がっていると。

上記の会話の書き起こし、最初はサラッと書こうかと思ったのですが、なかなかまとめるのが苦手で、結局、今回の記事はこの番組だけにします。

なにしろツッコミどころの多い歴史学者と戦中派の言葉に感じます。

軍に入営する人の気持ちを小野アナウンサーが聞くと「ふるさとや家族を守るためじゃないんですよ。」と言い切ってしまっているところ。わざとウソを言っているので無ければ、全く出征した人の話や手紙を見ていないとしか思えません。

「日本の軍隊は天皇のための軍隊。軍人勅諭に書いてある」と歴史学者が言っていますが、軍人勅諭は「天皇が大元帥」であることを宣言はしているものの、あとは軍人に忠節・礼儀・武勇・信義・質素の5つの徳目を説いた主文、これらを誠心をもって遵守実行するよう命じた後文で構成されています。つまり自分の絶対的な地位は説いているものの、自分の為に戦え(勅諭ですから天皇陛下の言葉ということです)とは言っていません。後で「現実の天皇は天皇じゃ無いから監禁しちゃえ」と軍が考えたと言っているから、主張に矛盾があります。

また同じく歴史学者が、「国家を守るために個人が犠牲になっていいというのが政治家の考えで」って、帝国議会で種々討論されていた内容を読んで言っているのでしょうか?ちゃんと議事録は残っています。

教育の中で軍国教育がなされたのは昭和10年代に入ってからで、それまでは教科書も比較的穏健で、よく目の敵にされやすい修身(今で言う道徳)でも人としての美徳や倫理を説くものが多かったのに、「教育でそう教え込まれた」と。

「国体とは、日本だと全てを超越した絶対的な天皇が代々日本を支配してきた日本ていう意味」って、その前に平沼騏一郎らが取り仕切っていた「国体明徴運動」でもそんなことは言っていません。最初に言っているとおり、国体とは「国の形」のことです。

「軍から見ると、天皇っていうのは誰にも頭を下げない、冠たる天皇だからこそ付いてきて、まあそれのために戦っていたというプライドで来ている」・・・?????

阿南陸相が自決をしてクーデターを抑えたって、宮城事件(ここで取り上げられているクーデターのこと)は、東部軍の田中軍司令官が説得・鎮圧したことを知らない・・・?(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E4%BA%8B%E4%BB%B6)

この内容を、実際にこの時代を知っている明治生まれ、大正生まれの人に聞かせたら、何て言うんでしょうか?

この後に、今日見てきた「慶應義塾の昭和二十年」を記事でご紹介しようと思っていますが、やはり当事者たちが残した文章や資料だけに、比較にならない深みがあったように感じます。この番組を見て、あの戦争を語って欲しくないと思いました。

それにしてもNHKって第二次世界大戦もので、色々と秀逸な番組を作るのに、なんでこんな訳のわからない解釈の番組を作るんでしょうか?ある意味本当に幅が広いなあと思います。それがNHKの良さなのかもしれませんね。色々な意見が存在しているという意味で。

http://www1.nhk.or.jp/fukayomi/maru/2015/150801.html


習近平の固い表情から感じたこと

今日、久しぶりに日中首脳会談が北京で行われました。

なんと言っても印象的だったのは、各ニュースでも取り上げられている習近平主席の固い表情と対応です。

安倍総理のあいさつに“無表情・無言”の習主席(ANN)

 出迎えた際の習主席の固い表情は、結局、日中関係の改善が中国側にとって大きなリスクがあるということを物語っています。今回、出迎えの際にはカメラが入りましたが、会談自体の撮影は許可されませんでした。できる限り2人が会う映像は出したくないという中国側の思惑も透けて見えます。背景には、安倍総理が中国敵視の政策を取っているという「強い不信感」があるためです。会談で習主席は、安倍総理の歴史認識を巡り、「中国13億人の国民感情の問題だ」と強調するなど、これまでもメディアを使って安倍政権への警戒心をあおる報道を繰り返し続けています。今回、手のひらを返すように笑顔で握手することは、これまで国内向けにしてきた世論操作とは大きな矛盾が生じてしまうわけです。また、仮に今後、安倍総理に「はしごを外された」場合、責任が習主席に跳ね返ってくる点を強く恐れていることもあります。今後、日中関係は雪解けムードに向かっていくのか。両首脳の思いには、なお温度差があります。

日中首脳会談 習国家主席が見せた「笑顔なき握手」めぐり波紋(FNN)

フジテレビ外信部の風間 晋編集委員は、「習近平国家主席は、中国国内に『反対論』、『慎重論』がある中で、政治的リスクを取って、この日中首脳会談に踏み切りました。その経緯を考えると、『笑顔でサービス』というわけにはいきません。『これは第1歩であり、今後も日中関係改善のために努力をしていく』という習主席の発言は、大きな転換点です。その重みが、習主席の表情や振る舞いに表れたと思います」と話した。

私は上記のことももっともだと思いますが、より感じたのは習近平主席の落ち着かない、怖れのような表情でした。目が一点を見ること無く、焦点が虚ろだったからです。

習氏は今対談しようとしている安倍首相に対してと言うよりは、カメラの向こう側にある国民であったり軍部であったりをひどく意識しているように感じたのです。

今、中国の国民はアンバランスながらも経済的にぐんぐん発展していき、それに伴い知的レベルも向上し、政治的意識も高まっているように感じます。一党独裁に疑義を唱える知識人、民族意識の高まりから社会不安を起こしている新疆ウイグル地区、一国二制度の欺瞞を糾弾する香港の民主化運動。今までの長い中国の歴史で、これほど一人一人の国民の知的能力が強くなった時代は無いと思います。

そういった中、選挙で選ばれたわけでも、内戦の戦闘で勝ち抜いた訳でも無く、強圧的な政治体制の絶対権力者の地位に立った習氏。今までの報道では、習氏が強権的な志向の持ち主かと思っていましたが、今日の表情を見ていると、寧ろ自らが統治している筈の国民(向こうでは人民なんでしょうけど)がいつ自分に牙を剥いてくるのか、恐れながらの政治行動のように感じたのです。

であれば、今まで習氏が行ってきた、腐敗撲滅や日本・南シナ海に対する強硬的な姿勢も合点がいきます。彼は共産党一党独裁の中国政権において、自分の正統性が薄いことを理解しており、その権力の死守に大変な脅威を感じている。そのため、必然的にポピュリスト的政策を採っている。そんな風に感じました。

これはなかなか難しい現象です。本人の意思によるものであれば、妥協も強調も可能ですが、目に見えない世論の力というのは、硬直的な政策しか採れないからです。周恩来が採ったような政策は難しいでしょう。

であれば、地道ではありますが、中国の人をどんどん日本に招き、日本の良さを感じて貰う。遠回りではありますが、国民意識の問題ですから、下記のような体験をどんどんしてもらうしか無いと思うのです。

日本で暮らす中国人が「日本にとどまる理由」を告白=「目で耳で感じたもの、それがすべて」(From Record China)

習近平主席、苦労しているんですね。あの表情・対応からはそう感じました。決して強気な人の取る行動ではなかったように思います。

歴史論争の針を進めるべきでは?

中国が改革開放による経済成長を遂げるに従って、東アジアのパワーバランスがどんどん変化し、そして今となっては世界第二位の第三位の経済大国が狭い海域の中で対立するようなきわどい状況となってきています。

そして、そういった状況の中で安倍首相は地球儀を俯瞰する外交を標榜しながら、中国包囲網を敷こうとしていますが、これは相手あってのこと。余程戦略的な思考の元進めていかなければならず、もしひとたび外交の舵取りを誤ってしまえば、中国の巧妙な外交キャンペーンによって、逆に「対日包囲網」を張られかねません。中国に脅威を感じている東アジア諸国と共に対中包囲網を張っていると思っていても、ふと周りを眺めると日本が取り囲まれていたという事態も起こり得ます。実際、戦前の日本は「防共」の旗印のもと世界各国と結びつこうと国際連盟脱退後、必死に外交活動を繰り広げますが、結果はご存知の通り、孤立化と止むに止まれずの日独伊防共協定→軍事協定(これは外交サイドからであって、特定層はもちろん積極的)となりました。

今の場合、取り囲む手段として中国が使うのは「利」と「理」です。「利」とは経済力を背景にした援助と膨大な自国市場の提供で、相手国が日本より中国の方に重要性を感じるようにさせ、また実際にその国の経済の肝を握ること。「理」とは歴史問題で、日本軍国主義の被害者であり、第二次世界大戦の戦勝国の仲間であり、といった理屈の部分です。

「利」については、それこそ日本が努力と知恵と勤勉とで経済力を高めていくしかありません。

ただ「理」のいわゆる歴史認識問題については、そもそも戦う場所が違うのでは?と思うのです。

つまり1930−40年代のフィールドで歴史認識問題を論じる限り、我が国の立場は大変苦しいということです。色々な理由があり、単純に日本が悪かったとかではないのはよくわかっているつもりですが、いみじくも中国が言っているように、日本は敗戦国のため、どれだけ正しかろうと、どれだけ証拠を集めて説明しようとも、国際世論の大多数を占めるようになるのは極めて困難です。今の体制が戦勝国によって作られたものである(つまりUnited Nations、日本では国連ですが連合国も同じ表記です)ので、その正当性を否定するないしは揺らがせるような話しが受け入れられるはずもなく、せいぜい世界統一政府樹立の時か、日本が世界的な大戦争の中で戦勝国にでもなるしかないと思います。(もっとも、中華人民共和国政府がよく言う戦勝国の時の国家指導者は蒋介石であり、カイロ宣言の時も蒋介石。その蒋介石を武力で打ち負かしたのが共産党なので、戦勝国づらを彼らがするのは本来おかしいのですが)

それより、時計の針はより現代に近い1950年代以降に進めて、歴史論争をすべきです。大体、1930年代の政府と憲法の両方がそのまま連綿として続いているのは今では主要国ではアメリカ、イギリスくらいではないでしょうか?ソ連→ロシア、中華民国→中華人民共和国、日本ー憲法の変更、ナチスドイツ→西ドイツ+東ドイツ→統一ドイツ、イタリアーファシスト党の崩壊といった具合です。現在安倍首相が「歴史家に判断を委ねるべき」というのもいいのですが、今の形と連続性の無いもので論争するのでは無く、今現在も続いている政体で行われた問題こそ、責任ある形で問えるというものです。

1950年代から日本は海外領で銃弾を一発たりとも放っていないのに対して、中国は内戦が終わった後も戦争をし続けます。朝鮮戦争への参戦、ソ連・インドとの国境紛争、中越戦争など多くの武力行使を行っています。どちらが軍国主義でしょうか?

戦後の日本は武力を背景に相手に要求を突きつけたことも一回もありませんが、中国は何度したことでしょうか?

大躍進、文化大革命といった具合で自国の民を塗炭の苦しみに陥れた国と、民生部門を中心に驚異の経済発展を遂げた国。

世界2位の経済大国ですが国連分担金が世界第6位で常任理事国と、世界第3位の経済で世界第2位の負担金で常任理事国で無い国。


一党独裁の国と、政権交代も経験している複数政党のある民主体制の国。

日本はもっと戦後の歩みに自信を持つべきであり、そのことをアピールするべきです。戦後の日本の歩みは中華人民共和国と比較して明らかに平和的です。そのことをもっとアピールし、そこでの論戦に中国を引き込むべきだと強く思います。なぜ自らの強いフィールドで戦わず、難しい局面の戦いを守勢で戦うのか不思議でなりません。今こそゲームチェンジを!

今は残念ながら日本と中国は外交戦の真っ只中です。どのような外交官をどのように配置し、その上でどういったフィールドを設定して戦っていくのかをもっともっと戦略的に考えていくべきなのだと思います。

みなさんはどうお考えですか?

最近の中国さんの論調

ここが攻め時と考えているのか、まともに読むと大変な論評の数々で、ナチスがユダヤ人相手に言っていたようなことそのまま日本に置き換えてといったところです。こういった意見を中国の大衆が求めてしまっている今の現状を憂慮すべきで有り、どうやってああいった政府や党やマスコミを経由しないで、普通の日本の姿を伝えることが出来るかが、今後の課題なんでしょう。取り敢えず、ショートカットだけ貼っておきます。

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=80169

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=80084

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=80107

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79930

特定秘密保護法案をめぐる動きをみて

タイトルで「めぐる動きをみて」と書きましたが、かと言ってそれほど綿密にチェックしていたわけでは無いので、至らぬ点があったら申し訳ございません。

今回の法案をめぐる動き、大変不満です。とは言え、それは結論から申せば、私から見るに議論が成立していないので、ただイメージ先行になっている今の現況です。

今の騒ぎを見ると、破防法成立時の「デートも出来ない破防法」や、日米新安保条約締結時の「教え子を戦場に送るな」を思い出してしまいます。

今の目線で見て、破防法も日米新安保条約も素晴らしい内容だと思えるわけではありません。だからと言って、破防法によってデートが出来ないわけでも無く、新安保条約が成立してから日本が戦争に巻き込まれた(一般的にです。後方支援等言う方もいるかもしれませんが、それは当時の反対での議論で出てきている内容ではありません)わけでも無いことを、2013年の世界に生きている私は知っています。

とにかく今、マスコミであったり、文化人であったり、野党が言っている内容は反対のための反対でしか無く、極端な例を挙げて反対をしているように感じます。例えば福島瑞穂さんは佐藤優さんとの対談の中で

「男女平等だからと「主張」して家族に家事の分担を「強要」することも、法解釈上はテロリズムにできるのです。」

と言っています。ここが本質で無いことは多分彼女も知っていて、でも大衆にはこれくらいレベルを落として話さないと伝わらないと思っている感じが共感出来ないのです。

その点、今回のみんなの党や日本維新の会が修正を求めた点は、自分は共感出来る内容でした。


今回の法案のそもそもの経緯は、特定の秘密(国家安全保障上)に対する保護規定とその罰則規定が明確になっていないのは、固有の国家安全保障上も、同盟国と情報の共有を図る上でも問題であり、その解決のためだと思います。

ただ、あれもこれも秘密として指定されてしまうと、その拡大解釈が民権に対する国権の圧迫となるので、秘密の指定と解除と異議申し立ての方法について検討しなければいけない。そういった所が問題になっていると思います。

そして、情報の共有が問題の出発点でなっているのであれば、各国がどのような法制を取っているかを検討し、法案作成に活かすという姿勢こそが大事だと思います。

ところがマスコミ報道、各種団体のHPを見ても、体系的にそのようなことを掲示しているところが無いのです。自分たちの解釈をそれぞれの立ち位置から述べているだけ。

これでは議論の深まりようがありません。

でも一つ見つけました。その文章を作成したのは国会図書館です。全文をご覧になる方は下記をご参照ください。

http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8331133_po_0806.pdf?contentNo=1

要点は表紙にいきなり出てきます。それをご紹介します。


● 情報の保全と公開の在り方を決めるルールには、①刑事罰をもって保全する秘密の指定、②情報の公開と不開示、③公文書の利用と制限、④秘密の指定と解除という種類がある。特定秘密保護法案は①を骨格とするもので、公文書管理法とともに④のルールの一部となり得る。


● ①及び④については、国の安全保障と国民の情報へのアクセスという 2つの利益調整を行う必要がある。また、適正化を図るための制度的担保と時の経過による情報の変化も考慮されるべき要素である。


● アメリカは、法律と大統領令により、①~④を全て備える。イギリス、ドイツ、フランスは①~③の法律を備え、④についても配慮する。国連報告者等の協力により作成されたツワネ原則は、①~④を含めた俯瞰的視点を示す。


つまり、「情報の保全と公開の在り方」のバランスの取り方こそが今回の案件での肝であるということがわかります。その中で情報の公開については、情報の当事者とは別人が携わることが公平性を担保するように感じます。今回の修正で話題になっている、第三者機関が官僚なのか、それとも国会議員なのか、それとも民間なのかというところとかの議論を深めるところこそが大事であるはずなのに、なんだか極端な例と、強行採決というごり押しイメージのみが先行している反対派と、公開の在り方の議論が深められない国会運営。この余りに貧弱な議論で有り、報道で有り、論説が、とても残念に思います。

そういった意味で、そこの部分の修正を協議していたみんなの党や日本維新の会を、今回は評価したいと自分は思います。

反対論を述べる人たちもただ反対するのでは無く、どうしたら特定秘密の保護と情報公開のバランスを取ることができるのかの案を明示するべきだし、そうでなければ結局「デートも出来ない破防法」「安保反対」の時代と何も変わらないと思ってしまいます。

国会図書館の終わりに書いてある文章は、まさに自分がこの件で感じていたことそのものです。


おわりに


 国家秘密の指定と解除に関するルールは、多くの法分野にまたがる問題である。諸外国の事例からは、情報の保全と公開に関する制度設計、その制度における国家秘密の取り扱われ方、適正な運用のための制度等を具体的に知ることができる。 アメリカは、大統領令により、機密指定制度が定められ、機密指定権者の裁量の適正化のために複数の制度と組織がある。イギリスは、公務秘密法や情報自由法の改正により、近年、情報を公開する方向への動きがあることが分かる。ドイツは、連邦情報自由法、連邦公文書館法、30年原則という制度の大枠の点で日本と共通する。フランスは、文化遺産法典で公的文書と私的文書がともに定められている点や秘密等を除いて直ちに公開することが原則とされたことが特徴的である。ツワネ原則からは、国家安全保障と国民の情報へのアクセスについて、制度を俯瞰した多様な視点を得ることができる。

 
 我が国の特定秘密保護法案の検討に際して、このような諸外国の制度は、適正化を図るための制度的担保、時の経過の考慮といった視点から、参照すべき点が多い。


この法律はある意味、日本の今後の方向性を左右するように感じます。普通選挙法が成立したまさに同時期、治安維持法が成立しました。治安維持法がその後どのように運営されたかを思えば、反対のための反対では無く、健全な議論のもとでの、両方の意見を採り入れた法案の成立の大切さを痛感します。

お願いだから、まともな議論をお互いの立場でしてもらいたいと心から願うのですが・・・。

これのどこが・・・?2

下記の文章を読んで、どう読んだら

 麻生氏は29日、東京都内でのシンポジウムで「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」などと語った。

と報道できるか、自分はさっぱりわかりません。最近の色々な報道は、まず最初に国語の読解力というのが、基礎となる重要なことだと感じます。

(朝日新聞に掲載されていた、シンポジウムでの発言の詳細とされるもの)

 僕は今、(憲法改正案の発議要件の衆参)3分の2(議席)という話がよく出ていますが、ドイツはヒトラーは、民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラー出てきたんですよ。ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。全然違いますよ。ヒトラーは、選挙で選ばれたんだから。ドイツ国民はヒトラーを選んだんですよ。間違わないでください。

 そして、彼はワイマール憲法という、当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法下にあって、ヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくても、そういうことはありうるということですよ。ここはよくよく頭に入れておかないといけないところであって、私どもは、憲法はきちんと改正すべきだとずっと言い続けていますが、その上で、どう運営していくかは、かかって皆さん方が投票する議員の行動であったり、その人たちがもっている見識であったり、矜持(きょうじ)であったり、そうしたものが最終的に決めていく。

 私どもは、周りに置かれている状況は、極めて厳しい状況になっていると認識していますから、それなりに予算で対応しておりますし、事実、若い人の意識は、今回の世論調査でも、20代、30代の方が、極めて前向き。一番足りないのは50代、60代。ここに一番多いけど。ここが一番問題なんです。私らから言ったら。なんとなくいい思いをした世代。バブルの時代でいい思いをした世代が、ところが、今の20代、30代は、バブルでいい思いなんて一つもしていないですから。記憶あるときから就職難。記憶のあるときから不況ですよ。

 この人たちの方が、よほどしゃべっていて現実的。50代、60代、一番頼りないと思う。しゃべっていて。おれたちの世代になると、戦前、戦後の不況を知っているから、結構しゃべる。しかし、そうじゃない。

 しつこく言いますけど、そういった意味で、憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください。どこが問題なのか。きちっと、書いて、おれたちは(自民党憲法改正草案を)作ったよ。べちゃべちゃ、べちゃべちゃ、いろんな意見を何十時間もかけて、作り上げた。そういった思いが、我々にある。

 そのときに喧々諤々(けんけんがくがく)、やりあった。30人いようと、40人いようと、極めて静かに対応してきた。自民党の部会で怒鳴りあいもなく。『ちょっと待ってください、違うんじゃないですか』と言うと、『そうか』と。偉い人が『ちょっと待て』と。『しかし、君ね』と、偉かったというべきか、元大臣が、30代の若い当選2回ぐらいの若い国会議員に、『そうか、そういう考え方もあるんだな』ということを聞けるところが、自民党のすごいところだなと。何回か参加してそう思いました。

 ぜひ、そういう中で作られた。ぜひ、今回の憲法の話も、私どもは狂騒の中、わーっとなったときの中でやってほしくない。

 靖国神社の話にしても、静かに参拝すべきなんですよ。騒ぎにするのがおかしいんだって。静かに、お国のために命を投げ出してくれた人に対して、敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。静かに、きちっとお参りすればいい。

 何も、戦争に負けた日だけ行くことはない。いろんな日がある。大祭の日だってある。8月15日だけに限っていくから、また話が込み入る。日露戦争に勝った日でも行けって。といったおかげで、えらい物議をかもしたこともありますが。

 僕は4月28日、昭和27年、その日から、今日は日本が独立した日だからと、靖国神社に連れて行かれた。それが、初めて靖国神社に参拝した記憶です。それから今日まで、毎年1回、必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのは、いつからですか。

 昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。

 わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めてほしくない。


http://www.asahi.com/politics/update/0801/TKY201307310772.html?ref=yahoo

これは第二第三の教科書問題、従軍慰安婦問題につながる可能性が大であると思います。すなわち、センセーショナルな誤報・読み誤りが世界に広がり、定着するという図式。

教科書問題では、「日本が侵略」を「日本が進出」と検定意見で書き直させたと報道し、結果それが今に続く「日本は歴史教科書で侵略の歴史を書かず、過去を美化」と中韓に言われる。実際は検定意見で書き直させた事実は無く、誤報だったそうです。

従軍慰安婦も吉田某なる人が書いた「済州島で200人以上の女性を拉致した」というものをそのまま報道し、従軍慰安婦という言葉が成立し、現在に至るというお話し。これもまた、吉田某はその後虚言であったことを認めています。しかし、これまた現在の日韓関係のガンそのものの状態になりました。

この新聞社の自らのテーゼに合わせて、誤報もしくは確信犯的な読み間違いを行う習性は、本当に腹立たしい限りと思っています。

この詳細を掲載してアリバイ作りだけしておいて、本誌の記事では頭書に書いた「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」とするのは、本当にタチが悪い。『「天声人語」を書き写せば文章の構成力やリズムを身につきます。100年以上も続くコラムには、文章を書くために必要なエッセンスが凝縮されています。』とはよく言えたものだと感心してしまいます。インターネットが発達した世の中ですから、自分としてはなるべく原文に触れて判断しようと思ってはいますが、世間的にはなかなか難しいですね。

こうやって又一つ、現実とはかけ離れた「現政権の一味はナチスを礼賛する傾向がある」みたいなことが世界に広まり、その払拭に多大な労力、またはイメージの定着がなされてしまうのでしょうか・・・。

これのどこが・・・?

よく私はマスコミの一面的な取り上げを話題にしたりもします。まあ、たいていの場合は左系の取り上げ方に対する疑義を中心にしていますが、今回は多分反対方面です。

田中均元外務審議官が安倍外交を批判したとして、当の安倍首相自らがFBにて田中氏を非難するようなことを書き、官房長官も否定しています。

首相、日朝首脳会談整えた田中均氏をFBで批判
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080115-899562/news/20130612-OYT1T01060.htm

「右傾化は当たらない」田中元外務審議官を批判 菅長官
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130613/plc13061314010009-n1.htm

ところが、どの文脈を批判しているのかと思い、関連の記事やご本人たちの意見を読んでもよくわかりません。なので、原文を調べてみました。

保守主義と歴史認識:/1 右傾化、日本攻撃の口実に 田中均氏に聞く (From毎日新聞)

 −−諸外国で日本の右傾化に懸念が強まっていると聞きます。

 ◆外国での国際会議などで、日本が極端な右傾化をしているという声が聞こえる。一方、安倍政権ができ、アベノミクス効果などで日本も政治の停滞を抜け出すのではないかという期待の声もある。しかし、安倍晋三首相の侵略の定義や河野談話、村山談話をそのまま承継するわけではないという発言や、麻生太郎副総理らの靖国参拝、日本維新の会の橋下徹共同代表の従軍慰安婦についての発言などで、いわゆる右傾化が進んでいると思われ出している。

 −−日本の右傾化を諸外国が利用している面もあるのでは。

 ◆中国との尖閣問題、韓国との竹島問題などで、日中、日韓関係が厳しい状況にある中、中韓に日本を攻撃する口実を与えてしまっているという面はあるのだろう。この機会に日本をたたけと。

 −−米国はどうですか?

 ◆米国は中東からアジアへの関心の「リバランス(再均衡)」政策を図っている。中国を大事にする、しないではなく、東アジアを安定的な地域にしないと、米国の経済的、政治的利益が担保できないから、中国と向き合うことが必要だと。しかし、日本が中韓との関係で孤立しているように映っている。それは米国の国益にもそぐわないという認識が強い。中国と建設的に向き合うためにも日本の協力が必要だが、日中が角を突き合わせている状況は具合が悪いとの認識がある。

 −−安倍首相は批判が出るとブレーキはかけますね。

 ◆侵略の定義とか、村山談話、河野談話、憲法96条の改正などで現実的な道をとろうとしていると思う。しかし、あまりそれを繰り返すと、根っこはそういう思いを持っている人だということが定着してしまう。参院選までは抑えるけど、それ以降はまた出てくるのではないかとの印象を生んでいる。それが日本の国益のためにいいかと。

 −−飯島勲内閣官房参与が訪朝しました。米韓への事前の説明が不十分だったと指摘されています。

 ◆私が北朝鮮と交渉した時もそうだが、日本の課題があるから、すべてを他の国に相談してやっていくということではない。拉致問題は極めて重要で、日本が自ら交渉し解決していかなければならない。だが、核、ミサイルの問題は日本だけでは解決できず、関係国との関係を損なわないようにうまくやっていかなければならない。小泉純一郎元首相が常に言っていたように、拉致と核、ミサイルを包括的に解決するのが日本の政策なのだと思う。飯島さんの訪朝がスタンドプレーだとは言わないが、そう見られてはいけない。

 −−最近の日本外交は二言目には、中国をけん制するというのが出てきます。

 ◆ロシアやインド、東南アジアとのパートナーシップを強化すること自体は正しい。だが、それを価値観外交と言えば、中国を疎外する概念になる。価値観外交と掛け声をかけることが正しいとは思わない。中国が将来覇権をとるようなことがないように共にけん制しようというのは、静かにやること。声を大にして「けん制しますよ」というのは外交じゃない。政治家は勇気を持って日中関係はいかに大事かを語らないといけない。

 −−課題山積です。

 ◆日本が自己中心的な、偏狭なナショナリズムによって動く国だというレッテルを貼られかねない状況が出てきている。日本の再生は可能だと思うし、政治の力でそれを実現してほしい。日本に国際社会からこれだけ注目が集まることは、1年前は良くも悪くもなかった。それを無にしないことが大切でしょう。【聞き手・高塚保】


これを自分が読むと、

・外国の国際会議で日本が極端な右傾化をしているという声が聞こえる一方、アベノミクスなどにより、政治停滞を抜け出すのではという期待感もある。
・右傾化と外国に受け取られると、中韓に日本を攻撃する口実を与えてしまっているところがある
・アメリカは中国と日本が対立する状況は好ましくないとの認識もある
・時には外交は単独でも行うべきだが、飯島さんの訪朝がスタンドプレーと見られないようにしないといけない
・中国を牽制すると大きな声でやるのではなく、粛々とした行った上で、日中関係がいかに大事かを勇気を持って政治家は語るべき。
・日本が自己中心的な・偏狭なナショナリズムによって動く国とレッテルを貼られないようにするべき。
・日本の再生は可能であり、1年前と比べ日本がこれだけ注目が集まることも無かったのだから、この状況を活かしていくべき。

という論点だと思うのですが、いかがでしょうか?どの辺が、飯島さんの訪朝をスタンドプレーと批判したり、日本が右傾化していると田中氏が言っているというのでしょうか?

少なくとも私は安倍外交は概ね支持しています(私が支持したところでどうってことはないのですが)が、今回の田中氏のコメントはすんなりその通りだよねって思える内容でした。

もしかして反発しているみなさんは最初に毎日新聞が付けた「右傾化、日本攻撃の口実に 田中均氏に聞く」という見出しだけで判断?

批判するのであれば、川口元委員長の中国滞在延長事件もそうですが、ちゃんと全文を読むくらいの労力は使った方がいいと思います。もっとも私の読解力がそもそも間違っている話しなのかもしれませんが・・・。

日韓関係で気になること

最近は中国はもとより、韓国との関係の問題では、なんとも癪に障るようなお話しが多いですね。

今回の「原爆は神の罰」の論もそうですし、昨夏の李前大統領の件も記憶に新しいです。

しかし、特に「原爆は神の罰」みたいなお話しは、韓国の新聞の日本語サイトを見ていれば、いつもこういった形の記事が出ている印象です。気持ち良くは決して無く、腹立たしい限りですが、いつものことと言えばいつものこと。今回書きたかったのは「韓国むかつく」みたいなお話しではありません。

思い出してください。ちょうど1年くらい前の事を。

「韓国政府は29日、午後4時に予定されていた日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結を署名式の約1時間前に延期を決定した。」

これは、名前の通りお互いの軍事機密情報を共有し、お互い漏れないようにしようとする情報保護協定でした。FBでこれが話題になっていた時に、日本の情報を韓国に与えて良いのか?といった議論があったので、自分は「それよりよく韓国がこれを認めたことに驚き」と書き込んだのですが、結果的にはドタキャンを喰らいました。この外交的非礼についてもいろいろといいたいことはありますが、李前大統領は昨年の6月末にはこのような協定を結ぼうとして、8月の始めには天皇に頭下げろと言った、日本人を挑発するかのような言葉と大統領として竹島上陸を初めて行ったわけです。そしてその後は韓国から聞こえてくるのは非難の声ばかりといった具合になりました。見ていて余りにも不自然だと思いませんか?

この協定について各国はこのように評していました。

日韓軍事協定:北朝鮮が韓国を強く非難、「希代の親日売国行為」

日韓軍事協定、中国紙が韓国を非難「韓国は日米側につくな」=韓国

日韓軍事協定、韓国国内で「大統領は親日」と激しい非難


こういった記事を見れば、大体どんな流れだったのか想像がつきそうなものです。

すなわち、中国・北朝鮮にとって日本と韓国の軍事的接近は脅威以外のなにものでもなく、これを防ぐために外交的非礼を冒してでも、調印式当日に延期させるようにし、更にその後は政治家やマスコミを使いプロパガンダを連発し、より軍事的関係性を離そうとしたと。

韓国民に対しては簡単です。歴史問題で日本が反省しておらず、また再び軍国主義の国となろうとしていると吹き込めば、あっという間に反日の風が吹き荒れます。

大統領に対しては、最高のけなし言葉であり、また政治生命をぶったぎる「親日派」のレッテルを貼ればいいだけです。

こういった工作活動をするだけで、すぐ離間してくれるから、相手からすれば楽なもんです。

この一連の流れを見ていると、日清戦争前夜での朝鮮における日本と清の関係性によく似ている気がします。そういった文脈で見ると、やはり歴史、特に近現代史を知るということは大事なことだと思わされます。この流れは事大党と開明派の争いが想起されます。

お話しが横道に逸れますが、よく福澤諭吉が「脱亜入欧」と言ったという話しが出てきますが、福澤諭吉がそういった言葉を使った事実は無いそうです。また中国と朝鮮を悪友と評したことも一部ではよく紹介され、これをもって中国・朝鮮を侮蔑していたかのように思っている人もいるように感じますが、それもまた違います。寧ろ、福澤諭吉は朝鮮の近代化・発展を心から祈っており、その支援もしていました。その中で有名なのが開明派だった金玉均との交流。その彼が事大党との争いの中で「大逆不道玉均」として晒し首にされたことに対して激しく落胆もし、憤り、彼の国に絶望したわけです。父親が漢学の専門家であり、本人も又漢学に対する深い素養を持っていた福澤諭吉が中国・朝鮮を見下しているはずもなく、寧ろ当時の政治状況に絶望していたということだったということだったと思うのです。

話しを元に戻すと、というわけで今韓国から聞こえてくる何とも腹立たしいお話しは、韓国全体がそうだというより、もとよりそういった火種のあるところで、特定の国が「離間の策」として煽り、仕掛けているかもしれないということは、我々日本人も意識しておいた方がいいと、強く思います。

いずれにせよ、韓国が歴史問題で沸騰している時、こちらもまともにぶつかればお互いどんどん相手を敵対視する結果になるようなお話しばかり出てくると思います。これ以上お互いのむかつくところを探すようなことはやめ、つかず離れずのような関係性で、なるべく関わらないように暫くは過ごし、時間の解決を待つしかないのかなと思っています。

ちなみに朴大統領は、日本に対して余りいい印象を持っていないかも知れません。というのは彼女の母親が暗殺されたのは、日本のせい(正確には日本から来た北朝鮮の工作員)だと思っていても不思議ではないからです。当時の朴大統領(お父さん)の怒りもすさまじかったそうですし・・・。
(概要はこちらを参照してください。文世光事件

彼女を見る時はこういった視点も持っていた方がいいかも知れませんね。

川口委員長解任とそれにまつわるマスコミさん

昨日の話ですが、川口委員長が解任されました。

この事については、自分は野党の対応に明らかに反対です。

しかしそれ以上に思うのが、一体マスコミは何を調べているのか?ということ。

例えば毎日新聞の社説ですが、

 川口氏の主張する「国益」とは、中国出張を1日延長して4月25日に行った楊潔〓(ようけつち)前外相との会談。無許可の出張延長が国会運営のルールに反した事実は否定できないが、「常任委員長の仕事は代理を立てることができる。野党がそれを拒否した」と川口氏。国益を優先した自身の判断は正しく、それを認めなかった野党側に非があるというわけだ。

 ただ、川口氏と楊氏との会談内容は明らかにされていない。日中外交筋は「握手して立ち話をした程度。国益上、必要な会合だったとは思えない」と語る。首脳・閣僚レベルの会談ができない中、元外相の川口氏による議員外交を「国益」と強調すればするほど、中国側に振り回されている印象も与える。

 「中国側から足元を見られていたのではないか、そんな指摘もある。逆に日本の国益追求の点から一抹の懸念を禁じえない」

 参院本会議で解任決議の提案理由説明に立った民主党の松井孝治氏はこう皮肉った。

http://mainichi.jp/select/news/20130510ddm005010068000c.html


とあります。他紙も同じような論調です。

つまり国益国益と言うけど、何を話したかもわからないし、特別国益になるようなことを話したのだろうか?でも野党も大人げない。みたいな。


ところが、川口委員長は弁明書を出しているようですし、その内容はご本人のHPにも掲載されています。


中国渡航に関する経緯

参議院 環境委員長

川口 順子

このたびの私、参議院環境委員長 川口順子の中国出張に関し、参議院議院運営
委員会決定と異なる形の滞在延長となり、議院運営委員会及び環境委員会の皆
様をはじめ、関係各位に多大なご迷惑をおかけしたことについて、深く陳謝申
し上げます。

本件の経緯は以下の通りです。

1. 私は「アジア平和・和解評議会」(APRC、Asia Peace and Reconciliation
Council)の発起人の一人として、このたび、中国外交部の外郭団体である
中華人民外交学会の招聘により、楊潔篪国務委員(外交担当、前外交部長)
及び王毅外交部長との会談のため、中国を訪問しました。
なお、「アジア平和・和解評議会」は、アジアの平和と和解に関心を持つ 22
名の元元首、元外務大臣等が発起人となって設立した組織であり、”silent
diplomacy”(静かな外交)による問題解決を目指しています。(会長はスラ
キアット元タイ外務大臣、事務局は在タイ)今回訪問への主たる参加者は、
スラキアット元タイ外務大臣、アジズ元パキスタン首相、デヴィッド・ケネ
ディハーバード大学法学部教授及び川口ほか7名でした。

2. 私は参議院環境委員会委員長であり、「国会開会中における常任委員長及び
特別委員長の海外渡航に関する申し合わせ」により、海外渡航は自粛すると
されていることから、本件出張については、議院運営委員会理事会の決定に
より、23 日から 25 日の出張を一日短縮し、24 日中に帰国する形で出張をお
認めいただきました。このことについては委員長及び議院運営委員会の各位
に御礼を申し上げます。

3. しかしながら、23 日の私の北京到着時点では、会談の日程は 24 日及び 25
日の両日に予定されること以外は未確定でした。24 日朝の打ち合わせ時点
で、①王毅外交部長は四川省地震対策のため会談をキャンセルし、また変更
の結果、代わりに程国平副部長が 24 日午前に会うこと、②24 日午後に、中2
国外交政策について、政権に大きな影響力を持つ外交関係シンクタンク幹部
(中華人民外交学会、社会科学院日本研究所、中国アジア太平洋学会、中国
国際問題研究所、中国改革開放フォーラム)との会議が設定され、そのテー
マが先方の決定として「中国の外交政策と近隣諸国」となったこと③楊潔篪
国務委員との会談が 25 日午前になること、等が判明・確定しました。ちな
みに、楊潔篪国務委員は、外交部長から国務委員(外交担当)に昇格後日本
人とは誰にも会っていませんでした。

4. 24 日中に帰国するためには、24 日 14 時半には北京市内を出発する必要があ
り、そのためには、上記日程の②および③に出席することは不可能となりま
す。

5. 他方で、尖閣諸島をめぐっての日中間の緊張の高まり、及び 23 日の国会議
員による靖国神社参拝などから、一連の会談において、このテーマが大きな
ウエイトを占めることは容易に想像されました。日本人が一人もいない状況
で、本件に関し中国側が偏った意見を提起する事態を避けることが我が国の
国益であり、また、中国の外交政策決定当事者であり旧知の楊潔篪国務委員
及び外交政策に関し政権に提言をする立場のシンクタンク幹部と本件に関
し直接に十分な議論・反論を行い、現在対話がほぼ途絶えている状態の中国
側に対し、我が国の考え方を伝えるとともに理解を慫慂することも国益上必
須と考えました。

6. 結果的には、楊潔篪国務委員との会談は時間を節約するために、先方が途中
から通訳なしの英語の会談に変更し、また、シンクタンク関係者との会談は、
予定時間をはるかにオーバーし、同時通訳を活用してもなお 3 時間を越えま
した。討議の 6 ないし 7 割が日中関係でした。日本の対中政策を十分に説明
できたと考えております。同行のデビッド・ケネディ教授から、シンクタン
ク幹部との会談に関し、「あなたは、日本の立場を十分に守ったし、なおか
つ、建設的に解決策についても議論し、良い会談だった。」とのコメントを
いただきました。

7. 我が国の主権と領土を守る国益を果たすために北京に残るべきか、それとも、
環境委員長としての職責を果たすために午後早々に空港に向かうべきか、大
変悩みました。どちらの国益も重要であります。私は、環境委員長としての
職責に対する責任は、議院運営委員会において各会派のご理解を頂き、滞在
を延長していただくか、あるいは、国会の規定に従って代理によって対応す
ることを認めていただくことで、曲がりなりにも果たすことができると考え、3
滞在を一日延長することについて、24 日朝、自由民主党の判断を仰ぎ、議
院運営委員会に延長の手続きを取っていただきました。

8. 結果的には時間切れとなり、議院運営委員会決定と異なる形の滞在延長とな
りました。この点について、議院運営委員会及び環境委員会に多大なご迷惑
をおかけしたことについては、深く陳謝申し上げます。しかしながら、我が
国の政治家として主権と領土を守る国益に背中を向けることができなかっ
たことが、今回の私の行動の理由であったことについて、ご理解いただきた
いと考える次第です。

http://www.yoriko-kawaguchi.jp/official/archives/pdf/20130502.pdf

結果的に国益に繋がるか繋がらないか、そして環境委員会と天秤にかけてみてどうか。更にはそもそもこの内容が正しいかどうか、違う角度、例えばアメリカからの出席者の誰かに確認を取ってみるなどをすることが、マスコミであり、政治家として追求するのなら、政治家がすべきことなのではないでしょうか?

こんなにわかりやすいところにあるソースを誰も拾って報道しないのが、自分にはさっぱりわからないし、正直マスコミでございますと言う資格があるのかどうか、極めて疑問に思うのです。

この文章、なぜマスコミはさっぱり報道しないのでしょうか?

北朝鮮の核実験

ご存知のように、昨日北朝鮮が核実験を行ったそうです。

ここ3回の核実験後はこういった論調が多いように思います。

米中、強行防げず 北朝鮮核実験

 【ワシントン=中山真】北朝鮮は国際社会の制止を振り切って核実験を強行した。米中に対しては11日に実験を事前通告したが、両国は有効な手段を打ち出せなかった。北朝鮮核問題のカギを握る米中両国は追加制裁の検討に入るが、実効性の薄い非難と制裁を繰り返すだけでは、核兵器の実戦配備や拡散を阻止するのは難しい。

 米ホワイトハウスは12日、北朝鮮を批判する声明を発表。中国の楊潔●(ち)外相も同日、異例の形で北朝鮮の池在竜駐中国大使を呼び「強い不満と断固たる反対」を伝え、北朝鮮が速やかに対話の場に戻るよう求めた。(日本経済新聞)

この流れで北朝鮮は国際社会で孤立化・・・といった感じです。

実際そうなのでしょうか?

自分が思うには、この件について見方を変える必要があると思います。

つまり、中国は北朝鮮の核開発を実際に止めたいかどうかという点です。

中国にとって北朝鮮が核武装すると困ることは、自分の国に向けて打ち込まれるかどうか、もしくは周辺諸国が北朝鮮の好戦的な姿勢に反応して有事が起こり中国の既得権益が侵される、くらいでしょうか。

それに対して北朝鮮が核武装するメリットは、数少ない軍事同盟国である北朝鮮の防衛力戦闘力向上、アメリカに対して直接的にプレッシャーを与えなくても、北朝鮮に露払いをさせられる、中国が唯一の北朝鮮との窓口たり得るということになり、日米韓露が中国を頼らざるを得なくなる、といったところでしょう。

デメリットで一番大きいのは自分の国に打ち込んでくるかですが、拉致問題の制裁による対日貿易の停止、韓国の援助取りやめ、軽水炉の取りやめなどで北朝鮮に対する孤立化政策の結果、北朝鮮における中国のプレゼンスはとてつもなく大きいものとなっており、間違っても刃向かってくるはずが無いと言えましょう。後は地域の不安定化ですが、韓国が中国に牙をむくことは考えにくく、後は日本が核武装すると言わない限り全く以て問題無いと言えるでしょう。

そうなると、自分が思うに、中国は北朝鮮の核開発を止めたいのでは無く、寧ろ援助しているのでは無いかとすら思うのです。ここ数年の飛躍的な核技術の進歩は中国の何らかの関与を感じずにいられないのです。メリット・デメリットから考えるとそう考える方が自然と思います。

つまり表面上国際社会と歩調を合わせる意味で北朝鮮を非難してみますが、本気で止めさせるつもりは無い。適当な声明でお茶を濁して、中朝の軍事力をより高める。それを志向しているように思えるのです。

なので、きっと安保理決議は出すのでしょうが、実効性のあるものは中国の反対により葬り去られるでしょう。そしてアメリカ、日本、韓国などが経済制裁をすればするほどより対中従属の度合いは増し、核開発も進み、主としてアメリカに対する中国の牽制力をより一層強くするようにしていく流れになるのではないかと思います。

では、日本はただこれを受け入れるしかないのでしょうか?

自分は2つの方法があると思います。

1つは日本が北朝鮮が核武装を進めて止めることをしないので、自衛と国防の観点から核武装をすると宣言する構えを見せること。しかしながら反原発などと相まってこの実現性は殆ど無いでしょう。ただ相手に無言のプレッシャーを与える意味でも原発廃止とかを言うのはそろそろ止めた方がいいと思います。

もう1つは、中国・北朝鮮にとってイヤな位置にあり、相応の実力を持っているロシアとの関係です。実は中国はウラジオストックも我々の奪われた土地として教科書に載せ始めました。(http://www.fsight.jp/11951)

ロシアの動向次第によっては、中国も看過出来ない事態となり、北朝鮮に対する影響力を行使し始めるかもしれません。日露の共通の利害を元に連係を深めることも必要だと思います。アメリカへの根回しにもかかってきますが、北方領土の解決と平和条約の締結を今こそ推し進める時期に思えます。

ただしこんな意見もあるのでアドレスのみご紹介します。(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2275)


いずれにせよ、中国が北朝鮮の核開発を止めたいのだが止められず、手に負えなくて困っているという見方は、変えた方がいいように思います。皆様はいかがお考えですか?

より以前の記事一覧