勝負の綾 ~横浜高校対健大高崎の試合を見て

ちょうどたまたま10回の攻防を見ただけなのですが、勝負の流れというか綾ってやはり面白いなあと思ったので記事に。
10回表、健大高崎の攻撃で2死後長坂君が右に追っつけ、ライト前ヒットで出塁します。
執拗にリードを取る長坂君。段々神経質になる向井君。惜しいタイミングでの牽制球を投げ、ギリギリでセーフ。
向井君の頭の中に、もう来ないだろうと思わせて、更にもう一回牽制すれば刺せるのでは?という色気が出たことと思います。
そしていつもよりちょっと早めに牽制。ところがモーションが止まっていなかったためか、ボークを宣告されます。
これで2死2塁。向井君の頭の上にお星様がクルクル回り始めます。
ところが周りは冷静になり、外野陣は守備位置をかなり前に取ります。
そして、宇野君の思いきり振った打球は三遊間を抜けるヒット。
ここで3塁コーチは腕をクルクル回して、しかも突入するランナーをぴょんぴょん跳びはねながら見ています。
しかし、あのタイミング、しかもあの守備位置ではやはり無謀と言っていい突入。結果は本塁アウト。
3塁コーチはGO!の判断もさることながら、その後はさっさと切り替え、打者ランナーの指示に気持ちを切り替えるべきでした。ぴょんぴょん飛び跳ねて突入を見ていたところに、冷静さを失ってしまっていたことを感じさせます。
続く10回裏、やはり試合の流れというのはあるもので、先頭の青木君がショートゴロエラーで出塁。次打者の向井君がしっかりと送り、1死2塁となります。
ここで、次打者の伊達君の放った打球はライナーでショートのギリギリ頭上を越えるセンター前ヒット。センターが回り込んで捕球したこともあり、どうするかと思いましたが、ランナーは3塁ストップ。ショートの頭上だったため2塁ランナーがスタートを遅らせていて、それをまた3塁コーチもわかっていて、突っ込ませなかったのです。2塁ランナー、3塁コーチ、共に天晴れの判断。
続く乙坂君の投手ゴロで3塁ランナーが挟まれ、2死12塁となります。これまた素晴らしい!ここで3塁ランナーが飛び出さないと、1-6-3のダブルプレーでチェンジの恐れがあります。ここは1死なので、チェンジにならないために3塁ランナーが飛び出したのだと思います。願わくばもう少し3塁ランナーが粘りたいところでしたが、これは仕方ない。
そして高橋君がレフト前にヒットを放ちますが、この時は躊躇無くホームに突っ込ませています。これは、2死なので打った瞬間にダッシュしたこと、そしてレフトが幾分回り込みながら捕球したこと、これを見て勝機は今!とばかりに突っ込んだのでしょう。
結果は送球が若干逸れたこともありますが、悠々セーフ。
こうやって横浜高校がサヨナラ勝ちを収めました。
両校とも選手の質は拮抗していたように思いますが、走塁に対する意識の差がこの結果に繋がった、すなわちこの横浜の勝利は偶然では無く必然だったのかなと思いました。
野球ではいろいろな流れがありますが、走塁から紡がれる勝負の綾が一番多いような気がします。
さすが神奈川の激戦を勝ち抜いた横浜高校。今後の戦い振りにも期待したいと思います。
« 【多事争論】民主主義が試されている | トップページ | 「夜と霧」を読んで »
「野球」カテゴリの記事
- 平成28年春季東京六大学野球 対法政大2回戦(2016.04.10)
- H27秋季東京六大学野球 慶早野球試合2回戦(2015.11.01)
- H27秋季東京六大学野球 慶早戦1回戦(2015.10.31)
- H27秋季東京六大学野球 対明治大3回戦(2015.10.19)
- H27秋季東京六大学野球 対東京大1回戦(2015.10.03)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。

校歌が話題だった健大高崎。よく頑張ったと思います。この大会というより、どの試合でも気を付けなければならない一回と六回。特に、今大会はこのイニングに得点が入っているそうです。 十回の守備は、恐らく巨漢Oコーチのデータがしっかり活きたようですね。 ちなみに、この両チーム。練習試合をやっていたようですよ(あのホームページにて確認)
それにしても、組み合わせ抽選会で49番・横浜高校と言った瞬間は、アチャー(>_<)と思いましたが、流石です。余談・あの日は大停電が横浜であったようですね(;_;)
投稿: 黄色と黒は勇気のしるし♪ | 2011年8月14日 (日曜日) 07:09
今日は、第四試合に登場。三塁側ということで、そろそろ一塁側から移動します。それにしても、早目に来て正解。六時半から開門。しかも地元ではなく、富山からの大応援団が影響とは
富山は負けちゃいましたが、相手の校歌演奏の際は手拍子をしていて、よかったですよ。
投稿: 黄色と黒は勇気のしるし♪ | 2011年8月15日 (月曜日) 15:04
奈良 智弁学園。スタメンに『横濱』選手。 向こうから『カセカセ横濱』と…。もちろん、こちらでは半分歓迎みたいな
投稿: 黄色と黒は勇気のしるし♪ | 2011年8月15日 (月曜日) 17:38
黄色と黒は勇気のしるし♪さん
コメントありがとうございます。
確かに健大高崎の校歌の冒頭部にはたまげました。しかもアルファベットを縦書きで表記したNHKの放送にも
新湊の応援団、バスで何台も連ねて詰めかけたとか。しかも80年の時は121台という大変な数で詰めかけ、バス台数の規制に繋がった伝説の学校とか。やっぱり甲子園に応援は欠かせないですよね。
「カセカセ横濱」で笑えているうちは良かったのですが・・・
投稿: 管理人 | 2011年8月16日 (火曜日) 13:25
一昨日、都心部からの帰路の湘南新宿ライン車中。
赤いTシャツに健大高崎の文字の女の子4名。
大きなスポーツバッグにはGymnastic teamの文字。
野球部が甲子園に出ていなかったら気にも留めていなかったでしょう。
健大高崎・体操競技部
今年は震災の影響で中止になったらしい関東ブロック大会、
昨年は女子団体で13位(群馬県勢ではトップ)の成績のようです。
投稿: 神宮通い | 2011年8月17日 (水曜日) 12:47