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日本軍「戦略なき組織」検証失敗の本質を読んで-その1

うちの会社くらいの規模ですと、なかなか社員さんたちを研修に受けさせてあげられないところが悩みの種です。元請けさんの関係の部署ですと、そちらからの研修というのもあったのですが、そうでない部署はそういった機会もほぼ皆無。

そんな中たまたま自分宛に来た研修のお知らせ(本は読んでおくものですね)を見て、ちょっと良さそうだったのである人に参加して貰いました。その内容に幾分か刺激も受けてくれたようでこちらとしては良かったなあ~といったところでしたが、そのおまけ(?)でDIAMOND ハーバード・ビジネス・レビューという雑誌が半年間届くという特典がありました。すっかり忘れていましたが。その最初の号が届いたのですが、いきなり自分のツボにはまる内容でした。

まずは最初の記事であったハーバードの准教授の方などが書いた「出身軍隊別:元軍人CEOの適性診断」をご紹介させていただきます。

これはどの軍隊出身かで、リーダーシップ・スキルが異なるとの話しです。

一般的に海軍と空軍出身のCEOは、経営に当たってプロセス中心のアプローチを取り、主に大企業で成果を発揮する一方、陸軍と海兵隊出身のCEOは、柔軟な姿勢で、みずからのビジョンに基づいて行動出来る権限を社員に与え、中小企業において卓越した実績を上げるとしています。

というのも海軍と空軍は運用するものの大きさ(艦船)であったり、戦闘機の破壊的なパワーと標的までの遠さが、手順を厳守させるとのこと。もし手順から逸脱したりシステムが機能停止したりすると、その影響は雪だるま式に大きくなってしまい、リスクは深刻になります。多くの人命が失われたり、多額の費用を掛けた設備を失ってしまう結果になりかねない。ある陸軍大尉はこう言ったそうです。
「陸軍でボルト一個を間違ったところにつけると、故障するのはトラック一台。しかし海軍や空軍でボルト一個を間違ったところにつけたら、失うのは一台一億ドルの装置かも知れない。」
なので、相互依存性を管理し、プロセスを重視するリーダーシップが育まれます。

それに対して陸軍と海兵隊は状況対応型の指揮統制を取るそうです。司令官が発する命令は「司令官の意図」として知られる全体目標を大まかに説明するもので、その意図と一致している限りは、担当の作戦地域で命令を発する裁量が部下達に与えられているとのこと。

というのは陸軍・海兵隊はリーダーシップが発揮されるのは、本質的に混乱し、先が読めない状況においてだとのこと。部隊はモジュール的で比較的独立し、一般的能力を重視し、ルールから外れる可能性も考慮しながら、柔軟な意志決定が行われます。地べたにいる以上、いろいろなことが出来、例えば補給部隊が攻撃されたら、味方の支援を待っている間も自力で防衛、すなわちトラックの運転手がたちまち戦闘歩兵になるような事態が起こり得る訳です。坂の上の雲で考えれば、秋山好古が騎兵部隊を馬から下ろし、機関銃で戦ったような場面なのでしょう。


なるほど~と何回も思いました。リーダーシップの質の違いとは確かにあるなと。これは工事現場においても同じようなことが言えるのです。マンションの現場監督と戸建ての現場監督の違いみたいに。
また、昭和初期に陸軍軍人、特に参謀たちが独断専行をすることが多かったのも、なんとなくこの話しに通じるような気がします。

ちょっと紹介しようかと思ったら、日本軍に入る前に一日分の分量を書いてしまいました
続きは明日以降にでも。

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コメント

「上の命令には従うが現場の指揮は任せてほしい」
前回の「坂の上の雲」

辻参謀の失敗、
高橋是清の成功(日銀現場での現場主任)

高橋是清は失業中、本館の清水組建設事務所に雇われ施工合理化に一役買った。そのまま日銀にのこり、支店長、総裁から蔵相、首相になった。

決して大規模工事ではなく、事務系として入り、
見るに見かねて、素人なのに工事主任に代わって・・・
たとえてみれば臨時で建設会社に入って工事現場にいる
二宮君(今、話題のドラマ)と同じ・・・

秀吉も城づくりの才能を信長に見込まれて・・・

建設現場は経営学の宝庫なのです。

不思議にコメントが0表示になっていたので・・・
追記しました。
これで2になりますか?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101227-00000908-yom-int

今や帝国主義の時代に入った。
冷戦が終結し体制の違いより国益を
露骨に主張する時代に・・・

ODAを無原則にばらまき、
友好を掲げて微笑をふりまく時代ではない。

戦争しろと言うわけではないが、
政府が「戦略なき組織」であることが
致命的だ。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/110109.html

なかなかの内容。
明治政府における元老の役割の不在。
情報の一元化ができない。
外務省と陸軍の2元外交
国民の期待にそむけず満州国放棄できず。
ころころ変わる首相。

現在の民主党政権にも同じ危惧。

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