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「動物農場」におけるある典型

夏休み読書三昧で次にご紹介するのはジョージ・オーウェル作の「動物農場」です。

こちらの物語は通常、著者がスペイン内乱に義勇兵として参戦した際に見たスターリン支配下でのソ連の共産主義的体制の欺瞞を、動物の寓話に託して描いた作品とされています。

wikiに掲載されているあらすじではこう紹介されています。

人間の農場主が動物たちの利益を搾取していることに気づいた「荘園牧場」の動物たちが、偶発的に起こった革命で人間を追い出し、「豚」の指導の下で「動物主義」に基づく「動物農場」をつくりあげる。動物たちの仲間社会で安定を得た彼らであったが、不和や争いが絶えず、最後は理解できない混乱と恐怖に陥っていく。結果的に支配者が入れ替わっただけで、人間が支配していた時以上に抑圧的で過酷な農場となる。

確かに随所に、ああこれは誰だと容易に想像出来るエピソードがありました。

しかし、これはソ連の共産主義だけのことであろうかと思ったのもまた事実です。

これは政治的なものに対する無関心、無知な有権者と、秘密主義的傾向を持った権力者がいるところでは、多かれ少なかれ起こっていることではないかと。

実際、開高健氏はこれをナチスドイツに当てはめて論じたそうです。

自分はちょっと前の民主党の騒動、すなわち小沢幹事長(当時)のことを生方副幹事長が雑誌上でそれとなく批判したら、高嶋筆頭副幹事長がとがめ立て、解任騒動に発展した時も、大変それを想起させてくれるようなエピソードがこの物語の中にありました。

別にこの物語が訴えかけているのは、古いスターリン時代だけではないと思うのです。

このような事態を避けるためには、意味もわからず「四本脚はよい、二本脚わるい!」とシュプレヒコールをしたり、物事を深く考えず「わしがもっと働けばいいのだ」、「○○はいつも正しい」と判断することを放棄するのではなく、国民一人一人が自立して考え、しっかりとした判断を下すように努力していくことしかないと思います。

つまり、「一身独立して、一国独立となる」わけです。

ということで、この本で訴えかけている内容と福澤先生の「文明論之概略」、「学問のすすめ」は大いに繋がっているのだと気付きました。

これは自分にとっても新鮮な発見でした。

また違う言い方をすれば、確かな情報処理、情報判断を出来るように、常日頃から鍛錬することこそが大事なのでしょう。そう考えると、昨日の本にも通じるところがありますね。

たかだか144ページの短編なので、時間があれば読んでみるのもいかがでしょうか?

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コメント

朝日の北朝鮮礼賛を
私も含め、殆どの正義感に燃える若者は
信じていました。

私にとって呪縛からの解放は、この本。

そして、収容所群島が、
スターリニズムの犯罪が真実であったことを
多くの知識人に突きつけました。

週刊文春の小沢戦略?に仰天。

総裁選勝利→
北朝鮮電撃訪問、大型経済支援の見返りに拉致問題解決、
介護手当支給→解散総選挙→政界再編→
渡辺首相、与謝野財務大臣、舛添外相

代表選の誤りでした

街角インタビューや有力ジャーナリストが
「小沢の腕力」に期待するという発言、気になります。

民主主義をダメにして強いリーダーに委ねる・・・
これがワイマール体制の崩壊、ヒトラーの台頭を許しました。

消費税で負けたと吠える小沢さんこそ、
細川内閣で大蔵省と組んで消費税を導入した・・・

普天間でアメリカにモノ申す小沢さんこそ、
最初にペルシャ湾に自衛隊を派遣した・・・

官僚打破と言いながら、
斎藤次郎の復権にゴーサインを出した。

中国や北朝鮮への対応は従来の保守外交とは
違う。

大義や理念を大事にすると言いながら・・・
権力闘争の道具に政策を使っているような気がして
ならない。


文武両道さん

コメントありがとうございます。

人間は何か閉塞感というか、何をやってもうまくいかないなあと思うと、咄嗟に全てリセットしてみたくなる衝動にとらわれることがある動物なのだと思います。

まさにワイマール期のドイツ人が「責任ある独裁」を標榜したナチスを支持したのも、今ある世の中を打破し、国運を賭けたくなったのでしょう。

また昨年の政権交代にしても、

「とにかく日本(=目の前のすべて)をめちゃくちゃにしてすっきりしたかった」

というのが2009/8/31時点での有権者の衝動であったのだろうし、ちゃぶ台をひっくり返す快感というものを、みんな十分に味わった。
http://d.hatena.ne.jp/azuki-glg/20100502/1272770576

ということだったのだと思います。

でもそれには任せる相手を間違えてはいけないと思います。一応菅さんをそれとなく支持しているのは、20世紀末の金融国会の時に、「この問題を政争の具にしない」と宣言したからです。もう片方は、安倍内閣時に参議院のねじれが生じてから、散々国の問題を政争の具にしてきました。それがどうにもこうにも支持出来ない理由です。今の状況でもスクィーラーにどことなく似ている(雄弁家では無いような気もしますが)元国対委員長がしきりに「マニフェストの遵守、国民の生活が一番大事」と唱え、主戦論を展開していますね。やっぱり似ているなあと思うのです。

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